利用上の効果
「話題についていける」が41%
ただし業種によって回答率のバラツキが非常に大きい。
通信、ソフトウェア開発・販売では低く、
建設業、卸・小売業、金融・保険・不動産業では高い。
(グラフ参照)
事業における成果は
電子メール等の利用で「仕事の時間が短縮された」(16%)があげられている程度で、
本格的に新規事業等に活用している事例は全体から見ればまだ少ない。
その中では、ホームページ作成などインターネットそのものに付随した事業が目立つ。

未回答層の声・・
“まだ試用段階ゆえに効果は計り兼ねる”“社員にインターネットを触れさせて
いる段階”など、将来を睨んで試験的に導入している事例が多く見受けられる。



●ユーザーの声から
《社外からの情報入手》
・大学等の研究情報の入手が容易になった
・ユーザーから気軽にレスポンスをもらえるようになった
《社外からの情報送付》
・徐々に在宅で仕事が可能になってきた
《仕事の時間の短縮》
・忙しい相手との意志疎通がスムーズに
・外出が多いため、メールは顧客との連絡ツールとして不可欠
《対人交渉の煩雑さの減少》
・電子メールの活用により、社外の打ち合わせが削減した
・電話による煩わしい応対が少なくなった
《その他》
・まだ効果と呼べる程のものはなく、まだパソコン通信の方が実質的効果が大きい
・ユーザーグループ会員間の連絡が取り易くなった
・仕事の工程に正確さが増した(データのやりとり)
・コンテンツ作成等新しい営業品目ができた


利用上の問題点

「欲しい情報の在処がわからない」が回答者の半数
中でも「ダイアルアップのみ」で利用しているユーザー層においてこの指摘は強い。
その他のコメントでは
インターフェイスの悪さに起因するものが目立った。
“モニターを見続けるので視力が落ちた”“URLは入力するには長すぎる”など。


●ユーザーの声から
《情報の在処がわからない》
・情報量が多すぎて探すのに時間がかかる
・砂浜から目的の砂を見つけるかのよう!
・情報検索機能が不十分
・あまりに広大であり変化が激し。実務に充分に活用できているか疑問を持っている
《仕事がかえって増えた》
・操作に手間がかかり時間を使うようになった
・新たにホームページ制作の仕事が増えた
・使い慣れていない人へのサポートが増えた
・社内教育やシステム設定等に引っ張り出される
・情報量が増えた分、整理に労力が必要となる
・管理職のメールを代筆させられる
《大した情報が得られない》
・全体的にくだらない情報が多すぎる!
《社内での評価を得にくい》
・現在の仕事に関係無いと怒られたことがある
・WWWは遊びというイメージがあるため、仕事中にはアクセスできない
《その他》
・視力の衰えが著しい
・利用者が偏っている。大学関係者がやたらに多い
・ホームページの情報更新が必ずしもタイムリーになされていない
・相手先でのメールの開封状況がわからない


管理・運営上の問題点
「速度が遅い」という意見では
人気のあるサイトのレスポンスが遅い、
「(自分の)使っている回線のデータ転送量が遅い」といった意見がみられた。

業種別に見ると

出版・印刷で「社内教育が不十分」が平均より多く、中には
“インターネットどころかコンピュータ自体を使えない社員が大半”
“知らない人間へ説明するのに膨大な時間が必要”という担当者の嘆きも聞かれた。
また金融・保険、不動産業では「社内に担当組織がない」という
体制の未整備を抱えているのが特徴的である。


●ユーザーの声から
《料金が高い》
・地方在住者にとっては依然として公衆回線料金を含む高コストが問題
《速度が遅い》
・スピードが遅い
・アクセスまでに時間がかかる
・接続するまでの長い時間がかかる
《管理・運用が難しい》
・ちょっとした内容変更(ホームページ)にも手間、費用がかかる
・不具合があっても原因が判明が難しい
・PC.OSに詳しくない人でも設定できる環境が必要だ
・地方では専門技術者が不足
《その他》
・セキュリティーの問題がありLANに接続できない
・メールが到着したかどうか解らないから、結局電話することが多い


今後の利用意向
「しばらく使って効果を見極める」が全体の過半を占めているが
ユーザーによりその回答状況は大きく異なり、
UUCP接続利用者の場合「できれば専用線にしたい」が38%にも及び、
同サービス利用者のもっとも多い回答を集めている。(グラフ参照)
ダイヤルアップ「利用を更に工夫・拡大」では
“より多くの社員に使用させる”
“公衆電話回線をISDNに移行する”という2つが代表的。
「専用線に移行したい」背景は
「全社員が利用した場合にむしろ専用線にした方が経済的」というコスト志向と、
「WWWにて情報発信し、新たな事業機会を得たい」という意欲的な意見に2分される。


●ユーザーの声から
《できれば専用線に》
・ メールをリアルタイムで受信したい
・ 定額である方が予算管理がしやすい
・ 自社のユーザーサポートをやっていきたい
・ データ(画像やファイル)のやりとりが多く、スピードを上げたい
・ メールアカウントを大量に利用したい
・ 個々でダイアルアップを利用するとコストがかさむ
・ 社外から社内へのアクセスが行いやすい
《利用を拡大したい》
・ LAN環境での接続を考えたい
・ 公衆回線からLSDNへの変更したい
・ 現在は一部の部署のみの運用を全社に広げる
・ ホームページを開設し、業務の新たな利益機会をさぐる
・ 官公庁(国内、外)を中心とした情報入手源としての活用
・ 自社製品の販売・サービス業務の拡大
《縮小したい》
・費用がかかりすぎる
・事業本体が思わしくないので


その他
●ユーザーの声から
・あまりにも話題が先行。かつてのナタデココのようにならなければいいが
・効果的な導入事例や技術情報をもっと知りたい
・インターネットブームというより、ホームページブームではないか
・山の中でも使いたい(衛星通信アクセスで)
・概ね満足している。利用・活用法のセミナーがあればいいのだが
・インターネットにより、自分の転職先を見つけることができた
・インターネットは本当に宝の山か。単なるゴミ捨て場ではないのか。
くだらないホームページが多すぎる
・電話料金が高すぎると思う
・ソフトの設定が難しすぎる
・インターネットは何に利用できるのか、利用すればいいのか模索中である
・最近、Netscape Navigatorがダウンロードしにくくなった
・マイクロソフトに振り回されないことを望む
・もっと簡単なサーバーマシンを
・企業規模が小さいので、巨大な情報源であるインターネットは力強い味方
・プロバイダ自体の情報をもっと知りたい。各社どういった分野が強いのか
・日進月歩の世界なので、ついていくのが大変。
・機密保持に一抹の不安がある
・リソースが英語であることが多いので苦労している
・現時点では価値の薄いサイトばかり。しかし可能性は計り知れないと思っている
・通信費にしても機器にしても、とかくコストがかかりすぎる etc